淫散桜花

…犯されたカラダ、慰められるココロ…

【彷徨(開花直前・・・)編】

 

彼と初めてセックスをした翌日・・・。

いつもと同じような一日が始まる。私は普段通りに制服を着てひびきの高校へと通学した。

授業も一度習っている所だから、それほど真剣にならないでも分からなくなることはない。

何となく黒板と教科書、そして自分のノートを見つめながら、私は彼とのセックスを思い返してみた。

・・・・・あんなに我を忘れて喘いじゃうなんて思わなかったな・・・。

二年前には感じられなかった甘くとろけるような感覚、優しい愛撫、どこかぎこちないけど情熱的なキス・・・。

一生懸命な彼の行為に、私は何時の間にか夢中になっていた。

休み時間、体育の授業があるので廊下に出て体育館に行く途中で彼を見つけた。

向こうも私の姿に気がついたみたいで、少し気恥ずかしそうにしながら話し掛けてきた。

 

「八重・・いや、花桜梨さん・・・。昨日は・・・。」

「・・・・ありがとう、あなたのおかげで少し・・・楽になったような気がする・・・。」

「えっ・・・?」

「・・・・私、これから体育だから。・・・・また、どこか遊びに誘って・・・。」

「あ、うん・・・、分かったよ。」

 

彼は私の言葉に少し驚いていたようだった。

私が普段通りに(あえて意識して普通にしたのだが)接したので、恐らく拍子抜けしたのかもしれない。

確かに昨日はあんな事があったけど、それでも・・・学校ではそれまでと同じように普通にするつもりだった。

しかし、明らかに私と彼の関係で変わった事がある。

苗字で呼ばなくなったとか、そんな程度のことじゃない。

 

ある日の休み時間・・・。

「・・・・・あの、放課後・・・空いてる・・・?」

「え?あ・・・空いてるけど?」

「・・・・良かった・・・・。それなら、あなたの部活が終わったら・・・家で待ってるから・・・。」

「えっ!?か、花桜梨さん!?」

 

私は驚く彼に背中を向けて、そのまま走るようにして帰路についた。

家についてから急いでシャワーを浴びて髪を乾かして、自室で彼が来るのを待つ。

そして六時を過ぎた頃・・・、待ちわびていたインターホンの音に私は急いで玄関へ向かった。

チャイムを鳴らしたのはもちろん彼だった。

白いTシャツと半ズボンという簡単な服装で、私はすぐにドアの鍵を開けると彼を部屋に引っ張り込んだ。

 

「花桜梨さん・・・。」

「・・・・早かったね。・・・私、もうシャワー浴びたから・・・。」

「うん・・・。」

「あんっ!ああんっ!もっとっ・・・もっと突いてぇ!はぁ・・・んっ!ふあぁ・・・ッ!あああん!!」

「はぁ、はぁ・・・!花桜梨さ・・・ん・・・!」

 

私は四つん這いで彼のペニスに突かれて、さっきからはしたなく喘ぎ続けていた。

お母さんの帰りが遅いので、だいたい夜の八時くらいまではこうして彼とのセックスに没頭できる。

これで何度目のセックスだろうか。最初と比べると腰の動かし方や愛撫の仕方、そして焦らし方も上手になっている。

私は彼のテクニックの上達ぶりに満足して、ますます淫らに悶え嬌声を上げるのだった。

 

「いいっ!気持ち良い・・・!ふぁ・・・あぁ・・・!あはあぁぁん!」

「・・・くっ!イクよ!!」

「あっ!あッ・・・!あん!あん!ああん!イク・・!イクうぅぅっ!!」

びゅっ!びゅっ!びゅくっ!びゅくっ!

 

私がエクスタシーに達した瞬間、彼も私の胎内から限界寸前のモノを引き抜いて私の胸にたっぷりと射精した。

両方の乳房が彼の白濁液でべっとりと白く染められていく。

・・・・ああ・・・、熱い・・・。

胸に精液が次々にかけられる度に、震えるような快感が全身を襲う。

・・・本当は胸にかけられるよりも口の中で出して欲しかったけど・・・。

そんなことを考えながら、私は彼のペニスを口に含んで残り汁を吸い出すのだった・・・。

結局、その日は彼が私の胸と口・・・そして膣内にも一度ずつ射精して・・・私も同じ回数だけイカされて、ようやく満足する事ができた。

 

あの日以来、私は彼と週に二・三回の割合でセックスをするようになっていた。

・・・・もっとも、彼が求めてくるのではなく、私の方が渇いたココロとカラダを満たそうとして家に誘う事が全てだったけど・・・。

彼とカラダを重ねている間は、この上なく満たされた気持ちになれる。

昔の嫌な記憶など忘れて快楽のみに没頭していられた。

けれど・・・・。

彼が帰った後で、私はそれまで以上の渇きに苛まれるようになってしまった。

 

そんな関係がしばらく続いて・・・。

季節が冬から春へと変わりつつある3月の中旬のある日曜日、中央公園の桜も綺麗な花を咲かせ始めていた。

私はまだ相変わらず咲く事が出来ていなかったが・・・・。

・・・もうすぐ・・・か・・・。

四月には入学式があって、私も彼も二年生から三年生になるはず・・・だったけど、私は進級するつもりはなかった。

一応、2年間ひびきの高校で頑張ってみたが、根本的には何も変わる事の無い自分に嫌気がさしてしまった。

その結果、学校を辞める決意をしていた。

彼は一生懸命に私の事を支えてくれたけど・・・・これ以上は彼に迷惑をかけたくなかった。

辛いけど・・・私は彼のことが好きだから・・・好きだからこそ、余計に私なんかのことで気を遣わせたくなかったのだ。

・・・・・・このまま黙って彼の前から消えよう・・・。・・・それが一番だよね・・・。

自室で退学届を書くと、それを通学用の鞄に入れる。

・・・これさえ提出すれば、全ては終わり・・・。

 

「・・・・これで・・・いい・・・、これで・・・。」

プルルルル!!

「・・・!」

 

不意に電話がけたたましい音を立てて鳴り始めた。

あいにく、家には私以外誰もいなかったので渋々受話器を取ってみる。

電話の相手は・・・。

 

「もしもし、八重さんのお宅でしょうか?」

「・・・・・**君?・・・私だけど・・・。」

「あっ、花桜梨さん?えっと・・・最近、元気が無いみたいだからさ、気になって電話してみたんだけど・・・。」

「・・・・・・。」

 

受話器の向こうから聞こえてくる彼の声を聞くと、再び辛い気持ちになった。

・・・また気を遣わせちゃったんだ・・・。

この明るくて優しい声を聞くことも、真っ直ぐな彼の笑顔を見る事もあと数週間で終わりになるのだから・・・。

 

「花桜梨さん・・・?どうしたの・・・?」

「あっ、ううん・・・。何でも無い・・・、私のことを心配して電話かけてくれたんだよね・・・。ありがとう・・・。」

「・・・・花桜梨さん、今から時間ある?」

「えっ?今から・・・。・・・・特に予定は無いけど。」

「ほんと!?じゃあさ、今から中央公園に行かない?桜が咲き始めてすごく綺麗だって聞いたんだ。」

「(桜か・・・。)・・・いいよ、着替えてから家を出るから・・・。」

「うん、それじゃあ中央公園入り口で待ち合わせって事で。」

 

静かに受話器を置いてから『ふう・・・。』と、息を吐く。

・・・・これが彼との最後のデートなのね・・・。

ちょっと寂しい気もするけど、何とか気持ちを切り替えて着替えを済ませると(あと念の為、シャワーを浴びてから)自宅を後にした。

中央公園入り口に来ると、既に彼が私を待っていた。

同時に家を出たとすると、公園は彼の家からの方が近いみたいだった。

 

「・・・お待たせ・・・。待ったでしょう・・・?」

「いいや、俺も今さっき着いたところだから。さあ、行こうよ。」

「うん・・・。」

 

私たちは公園内に入ると、真っ直ぐ桜並木へと歩き始める。

今日が日曜日と言う事もあって、周りには子供連れの人たちや恋人同士(と思われる)が大勢集まっていた。

みんな、私たちと同じように桜が目当てなのだろう。中には花見をしている人たちもいる。

 

「うわ・・・、実際見てみるとすごいね。満開・・・とまでは行かないけど、これでも充分に綺麗だね。」

「うん・・・。言葉に出来ない何かがあるよね・・・。」

「四月になれば満開になって、もっと綺麗になるんだろうなぁ・・・。」

「・・・そうだね。」

 

・・・・四月か・・・。・・・その頃には、私はあなたの前からいなくなってるだろうけど・・・。

でも、これでいい・・・。私がいたら、彼にもいつか迷惑をかけてしまうから・・・。そうならない為にも、私はあなたの前から・・・。

 

「花桜梨さん!」

「・・・!・・え?あ・・、どうしたの?」

「いくら呼んでも聞こえていないみたいだったから・・・。あ、ひょっとして・・・。」

「!!・・・ひ、ひょっとして・・・?」

 

何かに気が付いたような彼の言葉に、私は胸がどきっとした。

私が学校を辞めようとしていることに気付いてしまったのだろうか?

 

「思わず夢中になるくらい、桜が好きだとか?」

「・・・えっ!?・・・あ・・・そ、そうなの・・・。昔から好きだったから・・・桜が・・・。」

「そっかぁ!俺も好きなんだよ、桜がね。こうして綺麗な花を咲かせて、四月の中旬くらいにはあっと言う間に散ってしまう。」

「・・・。」

「そんな儚いところとかも好きなんだ。春という限られた時に冬の間に貯めていた力を解放して花開く!それって、何だか格好いいと思わない?」

「あ・・・、うん・・。そうだね・・・。」

 

こんなに興奮して話している彼の表情は初めてだった。

・・・あなたは本当に桜が好きなんだね・・・・。

ちょっと意外な彼の性格を垣間見たような気がして、思わず笑みが零れてしまう。

 

「あれ?・・・お、俺ってやっぱり変なこと言ってるかな?まあ、確かに桜がここまで好きな男なんて珍しいかもしれないけどね。」

「ううん、それって変なことじゃないと思う。好きなものを正直に好きだって言うのはおかしい事なんかじゃないから・・・。」

「あはは・・・、良かった〜。一瞬、変な奴だって引かれたかと思ったよ。」

 

そう言って照れくさそうに笑う彼の顔が眩しくて、私は無意識に目を細めていた。

その後、一通り桜並木を歩いて話題も尽きかけた頃・・・遊歩道の終わりで急に彼が立ち止まった。

 

「花桜梨さん・・・。あのさ、俺に何か話したいことがあるんじゃない?」

「えっ・・・。」

 

振り向いた彼の表情はこの上なく真剣で、どこか悲しそうにも見えた。

私が返事に詰まっていると・・・。

 

「桜を見ている時の花桜梨さん、何だか悲しそうな目をしていたからさ・・・。ひょっとして、すごく悩んでいることがあるんじゃないかと思って・・・。」

「私は・・・別に悩みなんて・・・・。」

「・・・・もしも、君がどうしても話したくないならいいんだ。俺も無理に訊こうとは思わないよ・・・。だけど・・・。」

「・・・・。」

 

そこまで言うと、おもむろに彼が私のところへ歩み寄ってきた。

一歩・・・二歩・・・、どんどん私たちの距離が縮んでいく。

私のすぐ目の前まで近づいて、彼が立ち止まった。

 

「・・・な、なに・・・?」

「・・・・・。」

「・・・んっ!」

 

不意に彼に抱きすくめられると、そのまま唇を奪われた。

驚きもあったが、彼の力でしっかりと抱きしめられていて抵抗出来なかった。

・・・違う、抵抗するつもりなんかなかったのかもしれない・・・。

身体の力を抜いて彼のキスを受け入れる。舌を絡め合い、唾液を交換し合う熱く濃厚なキスだった。

すると、そのまま一本の桜の木に私の背中を押し付けるような形にしてから彼は唇を離した。

 

「・・・俺は・・・好きな人が悩んで・・・苦しんでいるのに、黙って傍観している事がとても辛いんだよ・・・!」

「・・・・。」

「俺が花桜梨さんにとって信用出来ない奴だとしたら、君の悩みを聞いてあげようなんて考えは傲慢な思い上がりなのかもしれない・・・。」

 

・・・・違う、思い上がりだなんて・・・そんなんじゃない・・・!あなたの思いやりが嘘偽りのないことなんか、とっくに判り切っていた・・・。

でも・・・私は自分に自信が持てないの・・・。

・・・人を信じることが出来なくなった私のために一生懸命なあなたにすら、学校を続けるかどうか相談することを躊躇っている弱い私自身が・・・。

 

「けど・・・!花桜梨さんを好きだって言う気持ちは本当だから・・・!」

「・・・・あなたはずるい・・・。」

「えっ・・・?」

「・・・・どうしてそんなに優しいの・・・?どうしてそんなに一生懸命になってくれるの・・・!?」

「・・・・花桜梨さん・・・。」

「あなたが私の事を心配してくれるから・・・!私は・・・あなたを忘れる事が出来ないの・・・!二度と他人なんか信じないって決めたのに・・・!」

「・・・・花桜梨さん、どうしてそんなに人と接することを怖がるの・・・?前にも言ったよね、信じる前から諦めちゃ駄目だって。」

 

・・・・判ってる!それも判ってるの・・・!

私が誰にも心を開かないから、誰も私に心を開いてくれない・・・。当たり前のことだけど・・・それでも・・・!

・・・あなたを見ていると、今までの私がどれだけ臆病で弱かったのか思い知らされるような気がしてならないの・・・。

でも・・・!私はあなたを信じたい・・・!ずっと信じ続けていたいの・・・!

 

「・・・・俺が信じられないというなら、それでも構わない。けど・・・、俺は花桜梨さんを信じているから・・・それだけは分かって欲しい・・・。」

「!!」

 

再び彼が唇を重ねてきた。

今まで彼の方から積極的に求めて来ることなど無かったので戸惑ってしまう。

熱いキスを受けながら、頭がぼーっとしてくるのを感じた。

けれど、ここは私の家でもホテルでもない。周りには大勢人がいるし、ひょっとしたら同じ学校の人もいるかもしれない。

もしもこんな所を見られたら、私はともかくとして・・・彼の方にも迷惑がかかってしまう。

 

「・・・んっ、はぁ・・・。だ、駄目・・・こんな所じゃ・・・。」

「俺は平気だよ・・・。花桜梨さんに俺の気持ちを伝えられる事が出来るなら、誰に見られたって構わないよ。」

 

何とか唇を離してそう言ってはみたが、彼は全く気にも留めない様子だ。すぐに私は三度、唇を奪われてしまう。

・・・・駄目・・・!そんな風にされたら・・・!私は・・・私は・・・・!

彼は私の首筋に片手を回しながら、残る片手でシャツの裾から手を突っ込んできた。

温かい彼の手の温もりがお腹からみぞおち・・・そして胸へと上がってくる。

こうしている最中にも、誰かに見られてしまっているかもしれない。

何とか身体を動かそうとはしたものの、キスを受け続けている今の状態ではほとんど全身に力が入らなかった。

 

「はぁ・・・っ!んんっ・・・!」

「・・・花桜梨さん・・・。桜よりもずっと綺麗だよ・・・。」

 

ブラジャーをシャツの中で捲り上げられて、そのまま直に乳房を掴まれる。

・・・あんっ・・!そんな・・・こんな所で・・・!

シャツもおへそが見えるくらいにまで捲り上げられてしまい、傍から見れば一目で何をしているか分かるであろう格好にされてしまう。

ここで悲鳴を上げれば誰かが来るはずだけど・・・私にはそれが出来なかった。

こんな状況なのにも関わらず、私は彼に抵抗しようと思えなかったのだ。

 

「ほら・・・ココだってこんなに尖ってる・・・。」

「ひうっ・・・!はぁぁ・・・ッ・・・・んっ・・あぁ・・・!」

 

シャツの中で私の乳首を指でつまみながら、彼が耳元で囁く。

こんな所で感じていることを恥かしく思いながらも、それがまたどきどきして興奮する。

ひとしきり胸を揉まれて、完全に乳首も硬く尖りきったところでようやく彼の愛撫が止まった。

彼は静かにシャツから手を抜くと、その手を私の背中に回してしっかりと抱きしめてきた。

 

「花桜梨さん・・・自分に正直になって・・・。俺は絶対に君を受け止めてみせるから・・・!」

「(・・・・自分に・・正直に・・・・?)」

「そう、花桜梨さんの気持ちを俺に感じさせて欲しいんだ・・・。」

「(・・・私の気持ちを・・・あなたに・・・。)」

「・・・・俺の家に行こう。今日は夕方まで誰もいないからさ・・・。」

「・・・・。」

 

返事はしなかった・・・いや、まるで魔法にかかったみたいに言葉が出なかった。

けど、その代わりに首をこくんと縦に振る事で自分の意思を伝える。

それを見た彼は私の手を引いて、ゆっくりと歩き始めるのだった・・・。

今日、初めて彼の家に来た。

今までは私の家でセックスをする事はあっても、彼の家には一度も来た事が無かった。

中に通されて、二階にある彼の部屋へと案内される。家の中は静まり返っていて、彼のお母さんは留守のようだった。

・・・だからこそ、彼も自分の家に誘ってきたんだろうけど・・・。

彼の部屋は予想に反して・・・と言うか、私が今まで人に聞いたりドラマで観た事で作り上げていたイメージとは違って、小奇麗に片付いていた。

床にはお菓子の包み紙とかカップラーメンの容器とか・・・それに、エッチな本なんかも落ちてはいなかった。

・・・・でも、ちょっと安心したかも・・・。

 

「・・・・意外と片付いているんだね・・・。」

「男の部屋だから、もっと散らかっていると思ってた?」

「・・・・うん。」

「あはは・・・、正直で結構・・・。」

 

私が彼の部屋を見た素直な感想を言うと、少し苦笑しながら肩を竦めて見せた。

一応、セックスをするんだから・・・散らかった部屋よりは片付いている部屋の方がいいに決まっている。

私だって・・・それなりのデリカシーはあった。

 

「・・・・それじゃ、身体と気持ちの方も正直になってもらおうかな・・・・。」

「あ・・・。」

 

服を脱ぐ間も無く、正面から抱かれるようにしてベッドに倒される。

外はまだまだ明るいし、一日中カーテンを閉めている薄暗い私の部屋とは違ってここは太陽の光が差し込んでいる。

そのせいか、何だか恥かしく思えてしまう。

 

「あ・・あの・・・カーテンを・・・。」

「うん?ああ、ちょっと待ってて・・・。」

 

一旦ベッドから離れると、カーテンをさっと閉めてくれた。

室内が私の部屋と同じように薄暗くなり、やっと気持ちが落ち着いた。

私がこんなことを言ったのがちょっと意外だったらしくて、ベッドに戻って来てから彼はこんな感想を漏らした。

 

「花桜梨さんって、結構、恥かしがりなんだね。」

「そ・・・そんな事無いけど・・・。普段は薄暗い中でしてるから・・・。」

「あはは、どっちでもいいよ・・・。花桜梨さんが落ち着けるなら、暗くても明るくても俺はいいからさ。」

「・・・・ありがとう・・・。」

「どう致しまして。・・・それじゃ、脱がすよ・・・?」

 

彼はそう言って、私の服を脱がし始めた。

ブルーの上着を取って、床に落とす。それからジーンズのファスナーを下ろして、ゆっくりと脱がしていった。

・・・・服を脱がされるのって、何だか恥かしいな・・・・。

シャツも捲り上げられるように脱がされて、とうとう私は下着だけの姿にされてしまう。

裸にされるよりも下着姿を見られた方が何だか羞恥心を刺激して恥かしく思えた。

彼の視線に耐え切れず、私は胸を両手で覆い、両脚を組んで下着を隠そうとしたが・・・。

 

「隠したら駄目だよ・・・。ほら、綺麗な花桜梨さんの身体・・・もっと見せてよ。」

「やっ・・・、そんなに見つめないで・・・。」

 

下着を隠した両手を広げられて、私はブラジャーの上から彼に顔を埋められてしまう。

余りの恥かしさに、思わずベッドのシーツをぎゅっと握り締めた。

 

「ほら・・・こんなに柔らかくて温かい・・・。」

「んっ・・・はぁ・・うぅ・・・。」

 

背中に手を回してブラジャーのホックを外してから、彼はするりとブラジャーを取り払った。

露わになった胸をふにふにと揉みしだきながら、彼はこんな事を囁いてきた。

 

「花桜梨さん・・・もう乳首が尖っているよ。さっき、公園で触ったせいかな・・・?」

「あぁん・・・!い、言わないで・・・。わた・・・し・・・、あなたに触られると・・・・!」

「触ったら駄目?それなら・・・これはどう?」

 

胸を弄っている手を離してから、そのまま顔を近づける。

そして・・・。

 

「はぁ・・・うッ・・・!」

ちゅっ、ちゅ、ちゅぴっ、ちゅうぅぅっ・・・!

「ひうっ・・・!はぁぁん!・・・そんなに吸っちゃ・・・あんッ・・!」

 

彼に乳首を吸われてしまい、そのまま身体を弓なりに反らしてしまう。

舌で弄るようにして舐められ、歯で甘噛みされたり・・・・舌先でつんつんと刺激されたり・・・。

私たち以外、家に誰もいないと分かってても喘ぐのが恥かしくて必死で声を押し殺そうとした。

けど、執拗な乳首への責めに耐えられるはずもなく、私は近所に聞こえるくらいの大きな声で喘ぎ始めてしまっていた。

 

「はあぁぁん!いいっ・・!気持ちいいのぉ・・・っ!もっと・・・もっと吸ってぇ・・・!」

「花桜梨さんのおっぱい、こんなに大きくて・・・すごくおいしいよ・・・。」

「嬉しい・・・!ああん!・・・ねぇ・・、お願い・・・!あんっ!おっぱいだけじゃなくて・・・・アソコも・・・触って・・・あんっ!」

 

彼は両方の胸を両手で掴みながら口で散々吸ってくれていたが、私のお願いを聞くとすぐに身体をずらしてくれた。

私が身に付けている最後の一枚を脱がしてから、脚を左右に開いて愛液が溢れ出している部分に軽くキスをする。

それだけでも私は軽いエクスタシーに達しそうになって、瞼をぐっと閉じた。

 

「花桜梨さん、もうびしょ濡れになってるよ。こんなにしちゃって・・・。」

「あん!やっ・・・んあぁ・・・!」

 

乳首を吸われているうちに、私のそこは自分でも分かるくらいにトロトロになっていた。

・・・身体の奥がじんじんする・・・。とても熱い・・・。

見ると、何時の間にか彼も服を脱いで全裸になっていた。

 

「ここをこうすれば、もっとエッチな液が出てきそうだね・・・。」

ぐちゅ・・・くちゅちゅ・・・!

「ひうっ!!・・・んんっ!ひゃう・・・っ!はぁぁん!だめぇ・・・っ!」

 

内部に指を挿れられた瞬間、私は軽いエクスタシーに達してしまった。

彼の指が内部で動く度に、ものすごい快感の波がやってきて私を翻弄する。

これ以上責められたら、それだけで身体が動かなくなるかもしれない。

 

「あッ・・・はあぁ・・・ッ!も・・・もういいから・・・んっ!・・・ふあぁ・・・!」

「・・・どうしたの?」

「・・・はぁ、・・・はぁ、私も・・・してあげたいの・・・。」

 

私は何とか虚脱感を振り払うと、上体を起こして彼の股間へ顔を近づけた。

・・・私だけしてもらうなんて悪いから・・・・、あなたも気持ち良くしてあげる・・・。

目の前にそそり立つ彼のペニスにそっと手を添えると、三・四回ほど上下に動かしてみる。

 

「くっ・・・ううっ・・・!」

「あなたも・・・・感じてね・・・。」

 

そう上目遣いで言ってから、あむっと口に咥え込んだ。

その瞬間、私の喉の奥を突こうとばかりにペニスが一段と大きくなるのが感じられた。

・・・・あむっ・・・大きくて・・・・んッ・・・!とっても硬い・・・・。・・・れろっ・・・もっと・・・んむっ・・、感じてね・・・・。

夢中で舌を絡ませて、亀頭を吸いたてる。

彼が私の乳首を吸ってくれたように、私も一生懸命に舐めて・・・吸って・・・気持ち良くしてあげたい。

それに、単に彼を気持ち良くしてあげるだけではなくて私自身も彼のペニスを夢中で味わいたかった。

今まで幾度と無く感じてきた彼の味と匂い・・・。レイプされた時にはおぞましい感覚しかなかった精液特有の苦さと臭い・・・。

けど、今は違う・・・。

あなたと初めてセックスをしてから、そのペニスや精液の匂いと味が好きでたまらなくなっている私がいた。

 

「ふうぅ・・・っ、んむっ・・・んん・・・!」

ちゅぷっ、ちゅぷ、ちゅぷっ・・・!

「花桜梨さん・・・!最高に気持ちいいよ・・・!」

 

・・・・いいよ、いっぱい感じて・・・。私の口でどんどん気持ち良くなって・・・!

我慢出来なくなったら私の口の中で出していいから・・・全部飲み干してあげるから・・・。

あなたのだから嫌じゃないの・・・。むしろ、いっぱい射精してくれればその分だけ嬉しいから・・・。

・・・濃くて・・・ちょっと苦いけど・・・、それが好きなの・・・。あなたの精液ならどれだけ口に出されたって・・・・みんな飲んであげられる・・・。

だから・・・、もっともっと感じて!私のカラダの全部で感じて欲しいの・・・!

 

「んっ、んッ・・・!んむっ・・・。」

れろっ、ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅうぅぅ・・・っ!

「はぁ、はぁ・・・!花桜梨さん、そろそろイキそうだ・・・!このまま出してもいい?」

 

私は彼のモノを口に含んだまま、首を縦に振った。それから射精に備えて、舌で先端の割れ目を重点的に舐め回す。

もう先走り液も滲み出ていて、口の中に独特の苦さが広がり始めている。

・・・あともう少しで射精してくれる・・・。思いっきり出してね・・・。

 

ちゅっ、ちゅっ!じゅぷ、じゅぷっ、ちゅるるっ!

「・・・ッ!出すよ!」

どびゅ!どびゅっ!どぷっ、どぷぷっ!

「・・・・んうっ・・・!」

 

・・・・はあぁ・・・、いっぱい出てる・・・・。

そう・・・これが欲しかったの・・・!熱くて濃くて・・・苦いけどおいしいこの精液が・・・!

彼の射精をむせ返らないように舌を使って受け止めながら、私は口内に出される傍からそれを全て飲み干していった。

こんなにたっぷりと射精されたのは初めてだった。

初めて彼とセックスをした時だって、こんなには多くなかったと思う。

 

「んっ・・・んんっ・・・んぐっ・・・んぐ・・・。」

・・・・ごくっ、ごくん・・・。

「・・・・全部、飲んでくれたんだね。ありがとう、花桜梨さん・・・。」

 

最後の迸りを飲み終えて、舌で入念に残り汁も吸い出してから私は彼のペニスから口を放した。

今までに感じたことの無い、不思議な満足感が私の心を満たしていた。

・・・けど、まだ足りない・・・。もっと欲しい・・・。

 

「・・・・んッ・・ふぅ・・・。はぁ・・・、はぁ・・・。」

「あ・・・花桜梨さん・・・、大丈夫・・・?」

「・・・・平気よ・・・。それより、まだ頑張れる・・・?」

「えっ?あ、ああ・・・。」

 

私が聞いてみると、彼はちょっと驚いたみたいだった。

けど、今の私にはなりふり構ってなんかいられなかった。早く彼のモノで全身を責められたい・・・。

それに・・・私のカラダの奥が熱く疼いてて・・・抑えられないくらいの興奮にココロも支配されていたのだから。

私は彼にお尻を向けてバックの姿勢を取った。その方が彼も興奮するだろうし、奥まで届くからだ。

 

「それじゃ、挿れるよ・・・。」

「うん・・・。」

 

何とか気を落ち着けながら返事をしたけど、本当は落ち着いて返事なんか出来る状態じゃなかった。

彼に呆れられるのが嫌だったから、自分から「早く挿れて。」という言葉だけは言わなかったのだ。

くちゅ・・・と言うくぐもった音を立てて、彼のモノが私の秘部に当たった。

・・・あん!早く・・・!早く奥まで突っ込んで・・・!あなたのおちんちんに奥まで突かれたい・・・!

大きくて硬くて・・・フェラをしている時から私のアソコは濡れていた・・・。ずっと挿れて欲しかったの・・・。

ほら・・・、もうトロトロなんだから・・・私が壊れるくらい突いて・・・!

 

くちゅ・・・じゅぷぷぷぷ!!

「ひああぁぁああん!!」

「・・・っ!」

 

ぐちょぐちょに濡れそぼっているいやらしい私の中を押し分けて大きなペニスが入ってくる。

興奮していたせいもあって、挿入された瞬間に私は喘ぎ声なんてものじゃない・・・悲鳴に近い嬌声を上げてしまった。

 

ぱん!ぱん!ぱんっ!

ぐぶっ!ずぶぶっ!じゅぷ!じゅぷっ!ぐぶぶっ!

「あん!あん、あん!いいっ・・・!大きいッ・・・!はぁ・・・ッ・・・ああぁぁん!」

「はぁはぁ・・・!花桜梨さん・・・っ!今日は一段と締まっているよ!」

「あああん!あなたが・・・ひぅっ!大きくて・・・あんっ!素敵だから・・・ふああぁっ!!」

 

彼の腰の動きだけではじれったくなってしまい、私は自分から貪欲に腰を使い始めた。

もう恥も外見もどうでもよくなってきた。ひたすらこの快感に身を任せていたい・・・。

私は夢中で快楽を得ようと腰を動かしながら、子宮にまで届くかと思うような彼の突きを受け続けた。

 

じゅぷ!じゅぷ!ぐぷっ!ずぶっ!ずぶぶっ!

「ひぅっ・・・!んうぅっ!はぁっ!あぐっ・・・!!」

 

すごい勢いで腰を打ち付けれて、その振動が更なる快感を呼んでくれる。

・・・・あん!ああん!もう・・・!イッちゃう・・・ひああぁっ!ああああん・・・!!

彼がまだイッていないのに、私はそのままエクスタシーに達してしまった。

気持ちが良すぎて意識を失いそうになったが、後ろからの激しい突き上げで私は何とか意識を保つ事ができた。

 

「花桜梨さん、イッちゃったみたいだね。でも、本番はこれからだよ!」

「あんっ!あんあんっ!嬉しい・・・!あなたのおちんちんで・・・汚い私の中をめちゃくちゃにしてぇっ・・・!あん!はああぁん!」

「はぁ、はぁっ!花桜梨さんが・・・自分で汚いって言うなら・・ッ!俺が全部きれいにしてあげるよ!」

 

そう言って、彼はますます腰の動きを早めた。彼の亀頭のえらと私の膣壁が擦れる快感が一層強烈なものとなる。

二年前にレイプされた時にあれだけ膣内射精されて妊娠しなかった事が奇跡だったように、今こうして彼とセックスをしているのも奇跡かもしれない。

何度も何度も男たちの欲情の証しを胎内に注ぎ込まれて、身体中の穴という穴を全て犯された。

それでも最後の方で犯されながらも感じてしまった自分を憎らしく思い、呪ったりもした。

だけど・・・!

今ならそれらを全部忘れてしまえそうな気がする。彼のモノが私の中を貫くたびに、男たちのカタチが消えていくような・・・。

 

ぱんぱんぱんぱん!

ずぷっ!ずぷっ!ぐぶっ!ずちょっ!

「花桜梨さん!中に出すからね・・・!」

「ああん!いいッ・・・!いっぱい出してぇっ!私のオマンコをあなたの精液でいっぱいにして欲しいのぉっ!はぁん・・・ッ!あぁぁん!!」

 

思いっきり卑猥なことを口にしたが、恥かしくは無かった。むしろ狂いそうなほどの興奮に包まれて、快感も強くなる。

それが私の心からの願いだったし・・・もしも、万が一が起きたとしても・・・・彼が相手なら、私は・・・・それでも良かった・・・。

・・・ああん!すごい・・!おちんちんが中で擦れて・・・暴れてる・・・!

あん!ああん!このまま・・・・んんっ!熱いのを・・・はぁッ・・・んああっ!・・・出してっ・・・!

あんあんあん!いいっ・・・イクっ!イクうぅぅぅっ!!

 

ぐちゅ!ぐちょっ!ずぶっ!ずぶぶっ!

「花桜梨!出すよ!!」

「あん!ああんっ!いい・・ッ!出してっ!あなたのを全部出してぇっ!!あんっ!はあああぁっ・・・!」

「い、イクっ!!」

どびゅ!どびゅっ!ごぷっ、ごぷぷっ・・・!

 

バックから激しく突かれて二回目のエクスタシーに達したと同時に、私の子宮に彼の精液が注ぎ込まれた。

どくどくと流れてくる彼の放ったモノが心地良くて・・・そのままベッドにがっくりと倒れ込んだ。

・・・熱い・・・私のアソコが彼の精液でいっぱいになってる・・・。

 

「・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・。」

「・・・・花桜梨さん、大丈夫・・・?」

 

私の中からペニスを抜き去ると、彼が心配そうに声をかけてきた。

・・・・今まで一番気持ち良かった・・・・。

まだ快感の余韻が残っている頭に素直な感想が浮かんだ。

 

「・・・・大丈夫、それより・・・気持ち良くしてくれたお礼・・・。」

「えっ?あっ、ううっ・・・!」

「・・・んっ、ちゅるっ、・・・んむっ・・・れろっ、おいひい・・・あむっ・・・ぷはっ、ありがとう・・・。」

 

自分の愛液と精液にまみれた彼のペニスを舌できれいにしてあげた。

・・・・んっ、んぐっ・・・こんなに出してくれて・・・嬉しい・・・。

私が夢中で彼自身をしゃぶっていると・・・。

 

「花桜梨さん、やっぱり俺には君が必要だよ。俺と一緒にいて欲しいんだ。」

「・・・・・私もあなたの傍に居たい。・・・けど、こんなにエッチで淫乱で・・・犯されているのに・・・そんな私でも好きでいてくれるの・・・?」

「勿論だよ。エッチなことをするだけじゃなくて、いろいろと一緒に出かけたり、話とかしたり・・・。」

 

一旦、口からペニスを放して訊いてみると、彼はすぐにそう言って私の頭を撫でてくれた。

・・・私・・・私はあなたを信じられるかも・・・・あなたのことをずっと信じて・・・・好きでいられるかも・・・!

そんな一筋の希望が私のココロを満たしていく。

 

「・・・・私ね、今日あなたとセックスをしたら・・・もう二度とあなたの前には姿を現わさないつもりだったの・・・。」

「えっ!」

「・・・今日が最後のデートだってそう思って家を出たの・・・。」

「花桜梨さん・・・。」

「でも、やっぱり無理・・・。あなたのコトが絶対に信じられるって気付いたし・・・。それに・・・。」

「それに・・・?」

「私も・・・あなたともっとお話とかしたいし・・・遊びにも行きたいし・・・。」

「うんうん・・・!」

「・・・・こうやってエッチなコトとかも・・その・・・、したい・・・から・・・。」

 

最後の方はほとんど消え入るような声になってしまった。

案の定、彼には聞こえていなかったみたいだ。

 

「えっ?花桜梨さん、最後の方なんて・・・。」

「・・・・も、もう!女の子に恥かしい事を二回も言わせないで・・・!」

 

・・・うん、決めた・・・。私は彼と高校生最後の一年を一緒に頑張ろうって・・・。

・・・二年前の出来事をなんか忘れるくらいに幸せな思い出を彼と作っていけばいい・・・!

・・・待っててね、四月になったら過去の出来事を全て話すから・・・。私がどうしてレイプされたのか・・・、その理由とかを全部・・・。

・・・・・それで卒業式の日になったら・・・・あなたには改めて私の想いを伝えるから・・・。

本当にありがとう・・・、あなたのおかげで私は・・・・・もう一度咲けるかもしれない!

卒業式当日

「あの・・・、ちょっといいかな・・・?」

「あっ、花桜梨さん。どうしたの?」

「・・・・屋上に来て欲しいの。大事なお話があるから・・・。」

・・・どんなに遅くとも、いつかは花開く時がやってくる。彼女の中の凍りついた桜の蕾は今まさに開花しようとしていた。

 

【完】

あとがき

毎度どうも、ATFでございます。何とか完結致しました。ありがちな流れだとか思うかもしれませんが、どうかご容赦下さいませ・・・。(^^;

『・・・・』がやたらと多くなってしまいましたが、宿命なのでしょうか・・・?(汗)もしもご意見やご感想などがございましたら、ご遠慮無くお願いします。

強姦シーンではこういう風にしたらいいとか、もっと数を増やした(減らした)方がいいとかありましたら、それもご指摘下さい。

読みきりで活かしたいと思いますので・・・。

ここまで読んで下さった読者の方々厚く御礼申し上げると共に、これからもどうかご指導のほど、よろしくお願い致します。

それでは、また・・・。



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